【展示会レポ】推し活EXPOで見えた!製造業・異業種が「初期コスト」を抑えて新市場へ参入するポイント
2026年10月7日〜9日に東京ビッグサイトで開催された国内唯一の専門展「推し活EXPO 2026」に、株式会社フクミも現地視察へ赴きました。会場で肌で感じた「異業種参入のリアルなトレンド」と、初期コストの壁を最小限に抑えてスモールスタートを切るための実践的アプローチを、ファブライト商社の視点から詳しく解説します。
推し活EXPO 2026とは何か? — 約4兆円市場の最前線
「推し活EXPO」は、RX Japan合同会社が主催する「ライフスタイルWeek TOKYO【秋】」を構成する専門展の一つです。
日本国内で唯一のBtoB推し活専門展として知られており、アニメ・ゲーム・アイドル・スポーツチームなど、多様なIPや推し活文化に関連したグッズ・サービスのサプライヤーとバイヤーが集結します。
野村総合研究所などの生活者調査・市場推計によれば、推し活市場の規模は約3.8兆円〜4.1兆円に達するとされており、国内の推し活人口は約2,600万人(3人に1人が実施)という膨大な規模です。
また矢野経済研究所「キャラクタービジネス市場に関する調査」では、市場全体で2025年度推計が約2.8兆円(2兆8,767億円)、2026年度予測が約2.9兆円(2兆9,635億円、前年比約103%)と堅調な成長が見込まれています。
▲ 推し活・キャラクター関連市場 規模推移(概算)
※ 各年の数値は各種調査・推計データをもとにフクミが概算したものです。
出典:野村総合研究所(生活者調査・市場推計資料)推計データ、矢野経済研究所「キャラクタービジネス市場に関する調査」
会場で感じた「異業種参入のリアル」
当社(株式会社フクミ)では、特定の業界や業種に固定観念を持たず、「モノ創り」の視点で市場の最新トレンドやニーズを収集し、お客様の挑戦に還元することを目的に、推し活EXPO 2026の現地を訪問いたしました。
会場内は国内のバイヤーを中心に熱気あふれる商談が行われており、キャラクター・推し活市場の底堅い需要と広がりをリアルに体感しました。
そして、会場を巡って最も印象的だったのが、出展企業の多様性です。
異業種からの参入が加速している
推し活雑貨の専門メーカーはもちろんのこと、「本業が印刷の企業」や、当社のお客様でもある「電子系商品を扱うメーカー」、さらには産業機器の金属微細加工技術を持つ町工場など、異業種からの参入企業が目立ちました。
各社に共通しているのは、自社が本来培ってきた工業用素材・精密加工・電子実装・表面処理といった「本業のコア技術」を、推し活市場の文脈に合わせて「アジャスト(カスタマイズ)」して投入しているという点です。
💡 ポイント:自社の技術力や生産設備という「既存資産」の
切り口を変えることで、新しい市場価値を創造している好例。
これは、「全く新しい市場向けに一から設備投資をする」のとは根本的に異なるアプローチです。
言わば、自社の強みに「衣を着せ替える」発想で、最小限の追加投資で新市場へのリーチを実現しているわけです。
「うちは関係ない業種だから…」と思っていた企業こそ、実は推し活市場への親和性が高い技術・設備を保有しているケースが多々あります。
定番グッズの壁を超える — デジタル活用と独自技術
アクスタ(アクリルスタンド)の光と影
推し活グッズの定番である「アクリルスタンド(アクスタ)」は、参入のハードルが低いことで知られています。
しかしその反面、製造手法が業界全体に広く普及しているため、価格競争への突入や製品の埋没リスクが非常に高いという現実があります。
特に展示会・BtoBの商談場面では、バイヤーの目が肥えており、「どこでも作れる」ものは価格を叩かれやすいのが実情です。
持続的な収益を生む製品ラインにするためには、価格ではなく「体験価値」や「技術的差別化」を打ち出すことが不可欠です。
会場で存在感を放ったデジタルグッズ
そうした中、今回の会場で目を引いたのは、当社のお客様が出展されていたデジタル技術を組み込んだ推し活グッズでした。
液晶ディスプレイを活用した、キャラクターが切り替わる・動くというもので、「ただ飾るだけ」から「触れて楽しむ・SNSで拡散したくなる」体験型グッズへの進化が、会場でも大きな存在感を放っていました。
「どう撮っても映える」「持っているだけで話題になる」グッズは、SNS拡散効果も抜群です。
ファンのコミュニティの中で「このグッズ知ってる?」という口コミが起点となり、二次的なプロモーション効果を生みます。
レンチキュラー印刷 — SNS映えする特殊技術
デジタル以外の方向でも、技術的差別化のアプローチはあります。
当社が得意とする特殊印刷の一つが、「レンチキュラー印刷」です。
見る角度によって絵柄がアニメーションのように変化するこの特殊印刷は、スマートフォンを傾けて撮影するTikTokやX(旧Twitter)のショート動画と極めて相性が良く、「動く!」「表情が変わる!」というファン発信の自発的なSNS動画拡散(UGC)を劇的に加速させます。限定特典やプレミアムグッズに最適な表現手法です。
過去の展示会でも高い評価をいただいており、既存製品にレンチキュラー印刷を組み合わせるだけで、一気にプレミアム感・希少性を演出できます。
こうした特殊印刷技術も、後述するファブライト体制を活かすことで、初期費用を抑えた形でのご提案が可能です。
✨ 差別化の三要素:
① デジタルインタラクション(電子技術・IoT)
② 特殊印刷(レンチキュラー・UV・箔など)
③ 素材・造形の独自性(精密ミニチュア模型・3Dプリント)
「初期コスト高い」問題をどう解決するか
「推し活市場やキャラクターグッズ市場に興味はあるが、
金型代や初期費用(イニシャルコスト)が多くかかるのが懸念で一歩を踏み出せない……」
新市場への参入やテストマーケティングを検討する際、このような悩みを抱える企画・営業開発担当者様は少なくありません。
この「初期コストの壁」は、参入検討段階で多くの企業の足を止めてしまう最も大きな障壁の一つです。
イニシャルコストが高くなる主な要因(3つの壁)
一般的なグッズ製造・新市場参入では、主に以下の3つの初期費用が参入障壁となります:
3Dプリンターが変えるプロトタイピング
この課題に対し、近年急速に実用性が高まっているのが3Dプリンター(3DP)によるデジタルファブリケーションです。
3Dプリンターを活用すれば、金型を製作することなくプロトタイプ(試作品)の製作が可能になります。
これにより、デザイン検証・バイヤーへの提案・クラウドファンディングのビジュアル用途など、さまざまな場面で試作リードタイムを大幅に短縮できます。
さらに、超小ロット対応(数個〜数十個)という柔軟性も、テストマーケティングの場面において強力な武器になります。
「まず100個作って、反応を見てから量産を検討したい」というアジャイルな市場参入が可能になるわけです。
なお、版権許諾や安全検査についても、既存の汎用形状への名入れ・デザイン落とし込みによるMG(最低保証金)抑制や、対象年齢に応じた事前アセスメント・提携検査機関の最適選定を通じて、初期リスクをトータルで極小化します。
フクミのファブライト体制 — 参入支援フロー
株式会社フクミは、過大な量産設備を自社で抱え込まず、試作・品質管理機能に特化する「ファブライト(Fab-Lite)」のモノ創り貿易商社です。
「ファブライト」とは、重厚な大量生産ラインは持たず、自社でのアジャイルなプロトタイピングや最終品質管理に集中し、量産工程は国内外の最適な専門サプライヤーと柔軟に協業するスマートな製造モデルを指します。
用途に応じて最適なサプライヤーと協業・マッチングを行う「持たない強み」があるからこそ、大がかりな設備投資や高額な初期金型費用を抑えた「金型レス・初期投資極小化」での試作・製造提案が可能です。
前述の差別化の三要素(①デジタル、②特殊印刷、③立体造形)の中から貴社技術に合致したアプローチを選定し、以下のフローでお客様の「相談」から「市場投入」までをワンストップで支援します。
▲ フクミの参入支援フロー
ヒアリング"]):::fcStart B["市場調査
技術適合診断"]:::fcProcess C["試作・
テストMKT"]:::fcProcess D{"バイヤー
評価"}:::fcDecision E["サプライヤー選定
小ロット量産"]:::fcProcess F(["🚀 市場投入
本格展開"]):::fcGoal A --> B --> C --> D D -->|"量産へ"| E --> F D -->|"再検証"| C classDef fcStart fill:#0A1E3E,color:#ffffff,stroke:#1A365D,stroke-width:2px classDef fcGoal fill:#0A1E3E,color:#ffffff,stroke:#1A365D,stroke-width:2px classDef fcProcess fill:#dbeafe,color:#1e3a8a,stroke:#93c5fd,stroke-width:2px classDef fcDecision fill:#fef3c7,color:#78350f,stroke:#fcd34d,stroke-width:2px
💡 「自社のこの素材・技術、推し活グッズに使える?」と思ったら
フローの最初のステップである「要件ヒアリング」は無料です。図面なしのアイデア段階から壁打ちいただけます。
専門スタッフに無料で壁打ち・相談してみる →参入アプローチ比較:自社設備投資 vs ファブライト活用
新市場への参入に際して、よく検討される2つのアプローチを比較します。
それぞれに適したシチュエーションがありますが、テストマーケティング段階ではファブライト活用が圧倒的に有利です。
| 比較項目 | 自社設備投資(工場内製) | ファブライト活用(フクミ) |
|---|---|---|
| 初期費用 | ⚠ 相対的に高い 金型費・設備導入費で数百万〜数千万円規模になることも(内製化メリットと裏腹の初期投資) |
✅ 低い 金型不要の3DP試作・小ロット対応でリスクを最小化 |
| リードタイム | ⚠ 相対的に長い 設備調達・人員確保・試験運用まで半年〜1年以上。ただし長期的には安定量産基盤を構築できる |
✅ 短い 3DPプロトタイプなら数日〜数週間で試作品を提供 |
| 最小ロット | ⚠ 量産特化型 稼働率確保のため量産規模が前提。大量・長期生産に強みを発揮 |
✅ 超小ロット対応 数個〜数十個の試作から対応。在庫リスクを大幅に低減 |
| 技術の柔軟性 | 自社保有設備の範囲内に限定 新技術導入は追加投資が必要 |
✅ 高い サプライヤー網を活用し、案件ごとに最適技術を選定 |
| 市場変化への対応 | ⚠ 変化対応に時間がかかる傾向 設備に合わせた製品設計になりがちだが、特定製品の深掘りでは強み |
✅ 柔軟 市場の変化に合わせてサプライヤーを切り替えられる |
| ノウハウ蓄積 | ✅ 内製化で蓄積できる 中長期的に内部スキルが育つ |
フクミとの協業によりノウハウを共有 将来の内製化移行もサポート |
| こんな企業に向く | 量産体制が確立し、長期間同一製品を生産する企業 | 新市場テスト・スモールスタート・技術力の横展開を検討中の企業 |
推し活市場 参入ポイント — 全体マップ
以下に、推し活グッズ市場への参入を検討する際に押さえておきたいポイントを、全体マップとして整理します。
▲ 推し活グッズ市場 参入ポイント全体マップ
サプライチェーンの不安をワンストップで巻き取る
当社が展示会を定期的に訪問し、最新の情報を収集・還元する大きな目的は、お客様のバリューチェーンに潜む「不便や不安」をワンストップで巻き取り、解消することにあります。
よくいただくお悩み
📌「自社の技術を別市場に展開したいが、見せ方がわからない」
📌「試作から量産、品質管理や調達までの手離れを良くしたい」
📌「展示会に出したいけど、何から準備すればいいかわからない」
📌「小ロットでテストしてから、ヒットしたら量産に移りたい」
こうした課題に対し、フクミは企画・試作・調達・製造・品質管理までを一気通貫でサポートいたします。
商社として培ってきたサプライヤーネットワークと、精密ミニチュア模型や3DPによるプロトタイピング力を組み合わせることで、大企業から中小企業まで、あらゆる規模のお客様に柔軟に対応しています。
部署・業界の壁を越える「越境の翼」として
推し活グッズ市場への参入を「自分たちの業種とは違う話」と感じている企業様は少なくないかもしれません。
しかし今回の展示会で目の当たりにしたように、異業種の技術こそが推し活市場で輝く時代になっています。
部署や業界の壁、サプライチェーンの分断を飛び越え、貴社が持つ独自の技術や商品を新しい市場へ届ける「越境の翼」として、ぜひフクミをご活用ください。
まとめ
今回の推し活EXPO 2026訪問を通じて、あらためて感じたのは、市場参入の「壁」の多くは固定観念の産物であるということです。
- 推し活市場は約3.8〜4.1兆円規模で、今なお成長中
- 異業種からの参入は既に活発化しており、既存技術の横展開が主流
- 差別化の鍵は「デジタル」「特殊印刷」「独自素材」の組み合わせ
- 初期コストの壁(金型・版権MG・法規制検査)は、ファブライト体制と知見で大幅に低減できる
- スモールスタート→テストマーケティング→量産という段階的な参入が有効
「まずは初期コストを抑えて小ロットで試したい」
「自社技術をどうグッズ化すればいいか分からない」
新市場参入の成否を分けるのは、机上の検討期間の長さではなく、市場へいかに早く「実際に触れるプロトタイプ」を投入してファンの熱量を測れるかです。
貴社の中に眠る高い技術資産に、新しい市場の翼を授けるパートナーとして――まずはお気軽にフクミへ最初の一歩をお聞かせください。
初期コストを抑えて、貴社技術を新市場へ。
小ロット試作から量産まで、フクミのファブライト体制でワンストップ対応いたします。
具体的な図面や仕様が決まっていなくても構いません。まずはお気軽にご相談ください。
※ アイデア段階での壁打ちやオンライン簡易相談(30分)も大歓迎です